シンプルケアに興味を持ち出した人がたどりつく本の一つに宇津木先生の「肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法」があります。

宇津木式スキンケアはすごくシンプル、化粧品の一切をやめて水だけ洗顔をするというもの。ただ、シンプルがゆえに実践が難しい。
そこで、ビタコミでは宇津木式のやり方を分かりやすく紹介しながら、できる範囲で自分のスキンケアに取り入れていくか、そんなところも紹介していきます!
目次
宇津木式・宇津木龍一先生とは
まずは宇津木式スキンケアを推奨している先生とは一体どんな人で、どんな経歴の持ち主なのかプロフィールを見ていきます。

美容形成外科医の宇津木龍一先生は、日本ではじめてシミ、シワ治療の専門施設、北里研究所病院美容医学センターを設立し、センター長に就任。

1000人以上の患者さんを診察していくなかで、多くの女性の肌がボロボロ、極度の乾燥状態にあることを知り、その原因を探っていきます。
女性被験者を対象とした肌の状態被験者(227人) | 肌の状態 | 具体的な症状 |
188人(83%) | 悪い | 極度の乾燥、キメがない |
39人(17%) | 正常 | 健康的な肌 |
参考:肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法

そして先生が辿りついたのが、化粧品による肌への悪影響。そこで、患者さんたちに化粧品を止めるようアドバイスしたところ、肌がみるみる改善していったといいます。
この経験から、化粧品の一切を肌につけない「宇津木式スキンケア」が誕生、本などを通して提唱するようになっていきます。
ポイント
宇津木式スキンケアの全貌【理論編】
宇津木式のやり方はとてもシンプルです。洗顔料、化粧水、保湿剤から、メイク全般、化粧品すべてを捨てるスキンケアです。
つまり、
何もつけないスキンケア
が宇津木式スキンケアのすべてです。
ただ、これは現実的じゃない。明日からメイクをやめる生活をしなさい!って言ってるわけですから、メイクナシの生活ができるかって話です。
職場にスッピンでいけるのか、合コン、同窓会、結婚式にもスッピンで行けっていうの!?と考えると、本音を言えば実践なんてできやしません。

ただ、実際はちょっと違います。宇津木式スキンケアを紹介しているサイトやブログでは、シンプルケアの紹介だけで、肝心な部分に触れていません!
どういうことか。

宇津木先生は、あなたのできる範囲で宇津木式を取り入れてくださいとアドバイスしていて、化粧品のすべてを明日から捨ててやるワ!なんてする必要はないんです。
詳しくは【実践編】にてお話しますが、私にはできないという身構えはまずは取り払ってください。その上で、宇津木式の三つのポイントを紹介していきます。
宇津木式三つのポイント大紹介
水だけ洗顔
宇津木式スキンケアの一番大切な部分でありすべてです。何もつけちゃダメ、水だけのシンプルなスキンケアを心がけることが大切。
ポイント①
保湿はワセリン
宇津木式を実践すればいつも肌の調子がいいというわけではありません。肌の状態は日々のスキンケア以外にも食事や体調などにも左右します。
肌が乾燥してどうにもならない場合は、ワセリンを保湿剤として使います。保湿剤は界面活性剤が配合しているのでNGです。
ポイント②
メイクはOK!ただしポイントメイク
宇津木式は肌に何もつけないのが理想ですが、自分のライフスタイルに合わせて取り入れていってもOKとしています。

ただし、ポイントメイクが理想です。口紅、アイライン、ぎりぎりアイシャドウ、ファンデーションもOKですが、石けんでも落ちるパウダリー系が理想です。
ポイント③
宇津木式三つのポイントおさらい
- 洗顔は水だけを使う「水だけ洗顔」
- 乾燥が気になるならワセリンでケア
- ポイントメイクOK
ここまでは【理論編】として宇津木式スキンケアの基本となるポイントを話してきましたが、次からは【実践編】です。

宇津木式スキンケアの全貌【実践編】
ここからはいよいよ理論編です。理論編で紹介したポイントは、あくまで基礎、実践するとなると疑問に思うことは多くあります。
そして何よりも、宇津木式をそのまま忠実に実践しなくてもOKという軽いスタンスがとっても大切なんですよね!
忠実に実践しなくていい!
一気にスパッと化粧品をやめて水洗顔だけにする人もいれば、段階的に、少しずつやめていく人もいます。どちらの方法でもかまいません。ご自分の性格やライフスタイルに合わせて選んでください
出典:肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法 p158
宇津木先生が診察してきた患者さんの中にも、水洗顔をすぐに実践する人、化粧品をまずはやめるなど、できる範囲から実践する人とさまざまです。

明日から水だけ洗顔はハードルが高すぎます。宇津木式はあくまで目標であって、できることからやってみるのがコツです。
- 化粧水をやめる
- 美容液をやめる
- 洗顔料から石けんに変える

宇津木流実践ポイント①
宇津木式を忠実に実践するのはなかなか難しい!できることからはじめてみるべし
メイクの選び方・落とし方
ポイントメイクを意識
メイクOKとはいっても、できる限りなシンプルなもの、ナチュラルメイクを意識した化粧品選びがポイントになります。
宇津木式では、メイクを付けたときは石けんで落とすようにすすめているので、石けんで落ちやすい化粧品を選ぶようにします。
具体的にはアイライン、アイシャドー、マスカラ、口紅、パウダー系ファンデーション。パウダー系ファンデをベースに口紅、目元、眉にポイントメイクをします。



宇津木流実践ポイント②
メイクはOK!理想はポイントメイクだが、すぐに変えるのは難しい。お気に入りの化粧品があるなら、ムリして変える必要はない!
メイクは石けんで落とす
水だけ洗顔が基本ですが、メイク落としに石けんの使用は認めています。逆にいえば、石けんで落ちる化粧品を選ぶようにします。
宇津木先生がパウダー系ファンデーションをすすめているのも、石けんで落とすことができるからなんです。
一部のパウダリータイプを除き、ファンデーションは油を含んでいるので、水だけでは落ちません
出典:肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法 p121

石けんを使ったメイク落としは、モコモコの泡を使って肌をやさ~しく洗っていきます。擦るのは大NGです。優しく洗っていきましょう!
宇津木流実践ポイント③
メイクは石けんで落とせるものを選ぶのが理想!クレンジングを変えてみるのもアリ
ワセリンの使い方
保湿剤として使うのがワセリンです。ワセリンはベタベタして苦手という人もいるかもしれませんが、それは量が多いからかもしれませんよ。
ワセリンをつける場合は、ごくごく少量にします。綿棒の先にちょっとすくってとれる程度、米粒の半分程度の量です
出典:肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法 p136
一回に付ける量は米粒の半分程度、ものすごく少ない量でいいんですよね。こうした自分では分からない適量も説明しているので参考になります。
宇津木流実践ポイント④
ワセリンで保湿ケア!保湿剤は界面活性剤が入っているのでNG、ワセリンがムリなら天然オイルでも代用可能
マイナスのケアを意識しよう
ここまで宇津木式について話してきました。完璧を目指さずに、できるところから始めていくのが実践しやすい心構えといえます。
ただそうはいっても何からはじめたらいいのか分からないという方は、まずはクレンジングを見直すことをおすすめします。
クレンジングを使っていては、間違いなく乾燥肌になります。健康な肌など望むべくもありませんクレンジングの中止は、健康な肌の必須条件です
出典:肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法 p158
本書ではクレンジングは大NGとして、メイク落としは石けんを推奨していますが、化粧品から見直さないと難しいのも事実です。
そのため、少しでも肌に優しいクレンジングを選んでみてください。クレンジングが肌に悪い一番の原因は大量の界面活性剤にあります。

皮脂も油ですから、クレンジングの界面活性剤によって過剰に取りのぞかれることで、肌の乾燥を確実に招いてしまいます。
そこで、なるべく肌に負担のかからないクレンジング選びが重要になってきます。おすすめのクレンジングはクリームタイプ。
クレンジングのタイプと刺激シートタイプ | 刺激大・メイク落ち抜群 |
オイルタイム | 刺激大・メイク落ち抜群 |
ジェルタイプ | 刺激やや大・メイク落ち並 |
クリームタイプ | 刺激中・メイク落ち並 |
ミルクタイプ | 刺激小・メイク落ち弱い |
参考:正しいスキンケア辞典 高橋書房
ほかにも、天然オイルを使ったクレンジングもおすすめです。オリーブオイルやスクワラン、ホホバオイルによるクレンジング落としは肌への負担を最小限にしてくれます。
宇津木式のはじめのとっかかりとしては、クレンジングから変えてみることで肌の変化をまずは感じてみてください。

参考図書
肌の悩みがすべて消えるたった一つの方法 青春出版社
正しいスキンケア辞典 高橋書房